夢
私には夢がある。
実家のローンを返したい。
会社を守る為に会社の社員さんを守る為に必要だった、親の借金を返済したい。
71歳になっても現役で働き続ける職人の父の疲れがとれる様な寝具と、腕の良いマッサージ師さんを見つけていつでも通えるようにしてあげたい。
畑仕事が好きな父に、好きな時に土をいじれるような環境を作ってあげたい。
試供品を申し込んで節約しながら美容に気遣っている母に、お金を気にせず美のお手入れが出来るようにしてあげたい。
本を読むのが好きな母に、好きな時に本が読めるゆとりのある環境を作ってあげたい。
いつも私の話を聴いてくれて精神的に助けてくれる兄の、独立資金の援助をしてあげたい。
実家が大変なのに私が何も出来ない時、自分のコツコツ貯めたお金を惜しみなく家族に使った妹に、ゆとりのある金銭と自由な時間をあげたい。
弟達に何かあった時は、いつでも姉がいるから大丈夫… と思ってもらえるくらいの頼りになる姉になりたい。
実家で飼っている犬をもっと広い場所と緑のある庭で自由に伸びのびさせてあげたい。
小さくて良いから、誰でも気軽に入れる本当にいい映画のみを上映する単館映画館を沢山つくりたい。
もっと気軽にリーズナブルな料金でいい芝居が観れる小劇場をつくりたい。
日本がもっと演劇への理解を深めて発展に力を入れるようになってほしい。
大阪を演劇・エンターティメントのメッカにしたい。
より多くの方々に、私の芝居を通してカタルシスを感じてもらいたい。
愛に溢れる自分でありたい。
観る人にそれが伝わり、より沢山の方々に愛情を感じてもらいたい。
人生のパートナーと出逢い、一緒に時代を歩んで生きたい。
子供を産み、両親に孫を抱かせてあげたい。
愛で満たされて、周りにも愛が伝わるような人間に育ってほしい。
死ぬまで芝居と関わって生きたい。
沢山の笑顔と愛情に包まれて安らかに眠りにつきたい。
両手じゃ抱えきれない、夢。
ドキドキするような、夢。
毎晩育ててる、夢。
そんな夢を叶える為に、私は売れたい。
売れるのが目的じゃない。
そこを間違ったらあかん気がする。
売れるのは、プロセス。
それを見失ったらあかん気がする。
そんな気がする。